その他の眼の病気
霰粒腫
霰粒腫は、マイボーム腺の脂質に対する非感染性の異物肉芽腫性炎症反応です。これまでは、霰粒腫の治療としてはすぐに手術するのが一般的でしたが、最近では霰粒腫の保存療法、“切らない治療”が見直されています。
霰粒腫 |
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眼瞼の脂腺(マイボーム腺やツァイス腺)の閉塞による非感染性の異物肉芽腫性炎症反応。瞼板の中に表面平滑の硬結を触れ、通常疼痛は伴わない。 |
麦粒腫 |
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眼瞼のツァイス腺やモル腺(外麦粒腫)もしくはマイボーム腺(内麦粒腫)の感染による急性化膿性炎症。眼瞼の発赤、腫脹、疼痛を伴う。 |
霰粒腫の治療方法
霰粒腫を大きく切除すると、隣接する正常なマイボーム腺も切除・切開してしまう可能性があり、将来にわたって涙液油層へのダメージを与え、ドライアイ症状をおこしてしまうことがあります。当院では、“切らない治療”をお勧めしております。
- 切らない治療
- 温罨法
- リッドハイジーンによるマイボケア
- ステロイド注射
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マイボケアは、霰粒腫の治療だけでなく再発予防にもなります。霰粒腫を繰り返している場合は、霰粒腫が治ったあともマイボケアを継続することをお勧めします。
白内障
白内障とはカメラで言うと前側のレンズに当たる部分(水晶体)が濁る老化現象です。
人間であるかぎり、年を取ると必ず生じる変化です。レンズが濁りますから曇ったように見えにくかったり、すりガラスのなかにいるように感じたり、光がまぶしいなどの症状がでてきます。
早い方では40代後半から始まり、平均すれば60代後半から70代で具体的な症状を自覚されることが多い疾患です。視力を改善させる治療法は残念ながら手術しかありません。めぐすりでは、治すという治療にはなりません。
手術時期はいつという質問をよく患者さんから受けます。明確な基準はなく、見え方に不自由を感じた時、生活に支障を感じたときとご説明しています。その方の年齢、職業、生活スタイル、趣味などにより必要な視力が違いますので不自由さをほとんど感じないなら手術を受ける必要はありません個々の患者さんの不自由さを考え、それこそ適当な時期に手術を受けていただけるよう心がけています。
緑内障
緑内障とはカメラで例えるとフィルムにあたる網膜・視神経という光を感じる神経膜が侵される病気です。見える範囲が狭くなるというちょっと怖いものです。
60才以上の人なら20人に1人という患者さんがいると言われています。適切な時期に適切な治療を行わないと失明してしまう疾患です。
しかし、最近では点眼薬の進歩により、一人一人の患者さんにあった点眼薬を使っていただくことで病気の治療を行っています。進行を食い止められているか、定期的に眼圧検査や視野検査をうけていただくことが重要です。
網膜剥離
網膜剥離とは、カメラで言うフィルムにあたる網膜が正常な場所から剥がれる病気です。残念ながら一度剥がれれば手術以外に治すことはできません。ただ、剥離する前段階の網膜裂孔の状態なら、外来での網膜レーザーで進行を止めることができます。
網膜剥離の90%以上は一度の手術で治癒しますが、残る数%は治らず失明に至る疾患です。早期発見早期治療が何より大切です。初期症状は黒いものが見える飛蚊症であることが多く、飛蚊症のある方は一度眼科を受診していただければと思います。
糖尿病網膜症
糖尿病網膜症とは、成人の第ニ位の失明原因です。病気の存在を知っていて放置していた方、内科に通院するも血糖コントロールが不十分な方に多くみられます。
糖尿病網膜症とはカメラで言うフィルムである網膜に異常をきたします。網膜が腫れたり(浮腫)、網膜を栄養する血管が詰まったり、網膜の前に出血のかたまりができたり(硝子体出血)して視力が低下します。治療は糖尿病コントロールが基本になりますが、進行程度により、網膜へのレーザー、眼内手術(硝子体手術)が必要になります。
その治療の選択も大切ですが、治療を受ける時期も重要です。あらゆる病気に当てはまりますが、早期発見早期治療が何より大切です。糖尿病だと診断されれば一度は眼科を受診していただければと思います。
医院情報
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